プログラマ行進曲第二章

主にソフトウェア関連の技術をネタにした記事を執筆するためのブログ

尻の次は頭だった - 突然襲ってきた円形脱毛症と戦ったときの記録

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割と絵面的に見たくない写真が本記事では連続して続くのでOGP関連では流石に避けるための写真が上の写真です。

はい、久し振りの記事です。pyspa Advent Calendar 2022の21日目の記事です。前日はnikuyoshiさんの記事、コロナ禍以前の生活へ、そしてはじめてのキャンプでした。

特別に思いついたこともないし、前回は痔ろうとの格闘をAdvent Calendarの記事にしたので、今回は別件の病気と戦って取りあえずおさまった記事にでもしようかと思います。

takuan-osho.hatenablog.com

前回Advent Calendarに参加したとき、2019年か...コロナ禍前...

今回の記事3行まとめ

  • 「ハゲになっても気にならないだろう」と思っていたがそんなでもなかった
  • 結構長丁場でお金がかかったよ!
  • 標準医療、最高!治療ガイドライン(リンク先PDF)があるって素晴らしい!

円形脱毛症、それは突然やってきた

コロナ禍になり、リモートワーク体制になってから半年になろうとしてきた2020年9月、家族から唐突に言われました。

「あれ?抜毛してるの?ここ、ハゲてきてるよ」

リモートワークになってから時間が経過して諸々のアレコレでストレスが溜まっていて、よく髪の毛を指で捻ることが多くなってきた私に言われたその言葉により、頭部のうち自分からは見えない箇所にハゲてきている箇所が発生していることに気がつきました。

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まだこれだとわかりづらいですが、写真中央の右側頭部よりの下の部分が少し薄くなっています。

当初は上に書いた抜毛癖によるものかなとおもい、意識的に髪を触らないようにしていたのですが、1ヶ月してもおさまるどころかむしろ悪化している感じになってしまいました。

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こちらは2020年10月17日の写真。

「これはもしかして円形脱毛症とかそういうのでは?」となり、皮膚科に行くことに。日記付けているわけではなかったので時系列が正確にはどうだったか忘れましたがそんな感じだったような気がします。

円形脱毛症、確定

まあ当然というか何とというか、皮膚科の医師に診てもらったところ、円形脱毛症だろうと言われました。

普段からレシートを整理しているわけではないので初診がいつだったのか、この記事書いている時点では振り返れないのですが、今手元にある領収書によると2021年4月16日には診察を受けていました。

2020年10月から半年も放っておく訳はないし、「毛髪症状」というアルバムにツッコんである私の毛髪の病状記録によれば約1ヶ月単位で写真を撮っているので、まあ最悪2020年11月には皮膚科の医師にかかっていたと思います。

だいたい似た構図で写真を撮っていて、当時の病状の進行具合がわかるかとので、以下に例を載せます。

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上の写真が2020年11月3日のもの。左の方の円形箇所が少し広がってますね。

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上の写真が2020年12月16日のもの。この頃にはステロイドを処方されていて患部に塗布していたはずですが、すこし復活したくらいで完全に戻るとはいかずの状態。

あんまり連続して貼ってもしょうがないので、一番ひどくなっていたときの写真を下に貼りますね。

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これが2021年7月14日の写真。さすがにここまでくるとヤベえなって感じしますよね。

面白い(面白くない)のが、この症状、頭部だけじゃなくて、アゴの髭部分にも及んでいて、凄まじいなーと思いました。

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更に見苦しい写真で申し訳ないです。これは2020年10月29日時点での写真です。アゴの部分を拡大すると分かるんですが、3,4箇所くらい円形に髭がなくなっている部分があります。円形脱毛症って髭にまでいくことがあるんかい!と思ったのが新鮮な驚きでした。

頭部でハゲている部分を全て髭に寄せてくれればいいのになー、髭の永久脱毛の手間が省けるのになー、と今振り返ってみると思いますね。

当時も少しはそんなことを考えていましたが、さすがにこれだけ進行してくると「うーむ」という気分にはなりました。

なにが引き金でこうなったのか?

医者曰く、「円形脱毛症の根本的な原因はそもそもまだ完全には解明されてない」的なことを言われました。ストレスが起因になることが多いそうです。

で、私の場合ストレス過多の要因として思い当たる点が2つほどありました。「仕事」もしくは「ダイエット」ですね。

ちょうど症状が現れ始めた2020年9月頃は仕事が忙しくなっていた*1のです。作業量がストレスをかけていたというよりかは、リモートワークにともない、ちょっとしたことを質問したり相談するのが大変になったことで細々としたことを片付けるのに負担が大きくなっていたのかなと今振り返ると思います。

ただ、今思い返してみると仕事よりもストレスかけていたであろう事はダイエット*2です。

まあ、肉体的にも精神的にもストレスかからない環境を確保できるならそうした方がいいでしょうね、という風に感じています。

意外と気になってきたのはこんなこと

こういう感じになる前は、「特に親もはげてないし、まあ年を取っても特に毛髪で困ることはないでしょう」という感じでしたし、そもそも「ハゲが恥ずかしいみたいな風潮があるのがおかしいしよくないでしょ」というスタンスでいた私ですが、こんな毛髪の状況を少なくとも半年以上続けているとやはりちょっとした面で気になる場面が出てくることがあるわけです。

結局原因がよく分からないのでステロイドの薬使いながらのほほんとしていたのですが、リモートワークでほぼ家族以外の他人と会わない状況になっていたとはいえ、習い事とかで出かけることがあり人と会うのですが、その際、明らかに私の円形脱毛に気づいている、少なくとも視界に入っているはずなのに「特に態度は普段と変えてないですよ」という態度*3なのが感じられる機会が増えてきました。

自分の自意識過剰なのかもしれないですがそんな風に感じたので、お互い気を使うのは嫌だから治せるものなら治したいな、という風に思うようになってきましたね。

ステロイドでは効果が出なかったので別の治療法へ

こんな感じで日々過ごしていたのですが、最初に使っていた治療はアンテベートローションというステロイドを患部に塗るというものでした。

これは保険が効くものだったので金銭的負担は少なく、その点は助かったのですが、途中からあまり効果を実感できない状態になっていきます。

そのため、医師からはSADBEという別の治療法を勧められました。医師から告げられたメリットデメリットは思い出す限りは以下の通り。

  • メリット
    • 効果が今やっているものより期待できる
  • デメリット
    • 保険適用外のため高い

最初は高いというデメリット部分と保険適用外の治療という部分が気になり、選択肢として提示された時は選ばずに現状維持でしたが、あまりにステロイド薬による治療の効果が実感できない状態になったため、このSADBEという治療法について改めて医師に効いてみました。

その際、医師がぽろっと「保険適用外なんですが治療ガイドラインにもこの方法は選択肢として含められてるんですよ」みたいな話が出てきて、家に帰ってからそのガイドラインを調べた記憶があります。それが治療法をSADBEに切り替えるきっかけになりました。

円形脱毛症診療ガイドライン2017年度版が大変参考になる

日本皮膚科学会の一般公開ガイドラインに円形脱毛症の診療ガイドラインが掲載されています。

2017年度版はこれです。

これを読むと、治療として局所免疫療法について書かれており、SADBEは局所免疫療法の一つらしい*4ので、そこを読んで参考にしました。

推奨度:B

推奨文:年齢を問わず,S2 以上の多発型,全頭型や 汎発型の症例に第一選択肢として行うよう勧める.

医師から受けた説明と合致してましたし、解説に書かれていたこともちゃんと医師の説明と整合性がとれていたので、このガイドラインの記述がこの治療法を試してみようという原動力を出してくれたことは確かです。

標準医療最高!治療ガイドラインが整備されているのはとてもいい!

「今回経験したことで一番強調したいことを挙げろ」と言われたら、この「世の中には日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2017 年版というものがある」ということですね。

別に論文ではないので読みやすいですし、治療法がどんなものがあってどれくらいの期待値なのかが分かるという意味では患者目線からしてもいい物だと思いました。

とはいえSADBEは高い!!

SADBEがキツかったのは薬を塗布した箇所がすごい痒くなるのもありましたが、それよりも保険適用外*5というところでした。いやマジで10割負担で1週間に1回3000円はキツいですよ!!!

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一ヶ月で12000円、半年も通えば72000円!!

これはおサイフに優しくない!!

結果オーライだからまだ納得できるとはいえ、この値段はあまりにいたいので保険適用できるようなものになってくれ!!お願いだから!!という気分は今でもあります。

というか診療ガイドラインに含められる治療なのに何故保険適用外なの!?

最終的には治った

最終的にはこんな感じで、まあ完治したといっていいと思う状況には回復しました。

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これは2022年3月6日の写真。2020年9月からやってきたと思えば実に約1年半です。

まとめ

  • 「ハゲになっても気にならないだろう」と思っていたがそんなでもなかった
  • 結構長丁場でお金がかかったよ!
  • 標準医療、最高!治療ガイドライン(リンク先PDF)があるって素晴らしい!

他にも色々書きたいことはあったような気がしますが、とりあえず以下のことだけ言えればいいです。

標準医療、最高!治療ガイドライン(リンク先PDF)があるって素晴らしい!

*1:プロダクトのKubernetes移行のための作業云々。おのれクバネテスめ!

*2:主目的としてのダイエットではないのですが、2020年9月当時70kg, 体脂肪25%から1年かけて諸々のことをしていたら最低で55kg, 体脂肪15%になっていたので、これが一番負担をかけていたのではないか疑惑があります

*3:悪意があるわけではなく、気を使ってることすら気づかれないようにしている態度、という意味

*4:はず

*5:少なくとも私が通ったクリニックでは