これはpyspa Advent Calendar 2025の18日目の記事です。先日はymotongpooさんのCB650Rを買った話でした。
以下、だ・である調に変えます。というか下書きしてたやつをそうしてしまって今更変えるのが面倒...
割と昔から、規制されたものの基準点を確認することに楽しさを感じている。そこまで頻繁にしているわけでは内が、何がOKで何がNGなのか、その境界線を探る行為は割と面白いと感じてしまう。
2025年12月現在、私がそのような面白みを最も感じるのは、生成AIベンダーが提供しているAIサービスにおける規制ポイントだ。この記事では、画像と動画を生成するサービスを対象に、その規制線がどこにあるのかを探ってみた雑感を書き残しておく。
具体的には、Sora 2、Grok Imagine、Nano Banana Proといったサービスを触ってみた印象をまとめている。といっても書いてみたら行ったり来たりな文章になっていると思うので、網羅的では全然無い。
あと、最近(前からか?)長文の日本語書けなくなったから、過剰が気にした内容をClaude Opus 4.5に食わせて下地の文章を作って出しているのがこの記事だ。もうこの時点で色々ダメになっている気がしている。
なお、以下に記載するのはあくまでも個人が普段の生活でたまに試みる程度のものであり、緻密な統計に基づいた分析ではないことをあらかじめお断りしておく。雑多な印象に基づく研究もどき、くらいの温度感で読んでいただければと思う。
後、以下に記載する行為を推奨するわけではない。やるなら自己責任でやってほしい。
なぜNSFWコンテンツを扱うのか
人類の技術発展に寄与するという話のうち、よくエロが取り上げられる。というわけで、本稿ではNSFWな画像・動画のうち、主にエロ方面を扱う。併せて、著作権のガードレールがどんなところにあるのかという点にも適当に考えていく。
pyspaの面々はもう落ち着いてしまった人が多くて、こういう分野をパブリックに書くことも少なそうだし、今回たまたま書きたいと思えるようなネタが出てきたので筆を執った次第。そもそも最近日本語を書いていなかったというのもある。
ただし正直なところ、自分の欲望充足のために使うならローカルLLMやもっとそれ用のサービスを使ったり、生成AI関係ない既存サービスを使う方がいいと思う。本稿の目的はあくまでも規制線の観察である。書いているうちにそこからそれていたとしたらそれは筆者の実力不足・文章の構成力の無さによるものだ。
NSFWコンテンツ生成ならGrok Imagine一強
NSFWな画像・動画をつくるなら断然Grok Imagineと言える。というか他のサービスだとBANされたときの痛みが大きすぎるので大して試せていない、というのが正直なところ。でも大きく外れてはいないと思う。
具体的なことをいうと、「ヌード」「トップレス」といった語をプロンプトに入れるだけで、肌色率を高めた画像・動画を生成できてしまう。3次元だろうが2次元だろうがおかまいなし。肌色率が高ければエロいのかどうかという論点は別個にあるが、ここではいったん脇に置いておく。
具体例を示した方がいいと思うので、モザイク処理をかけた私のGrok Imagineの画像・動画欄の様子を以下にGIF形式で示す。
Grok ImagineによるNSFW画像生成
モザイク処理はされているとはいえ、驚異の肌色率ということが伝わったと思う。
これは特に秘密の事をしたわけでは無く、上に書いたプロンプトの文言を使って色々シチュエーションを変えただけだ。
上半身を裸にするくらいならこれで簡単にできる。一方で下半身は難しい。狙おうとしても結構阻害されるので、Grok Imagineであってもこのあたりにはガードレールが設けてありそうな雰囲気を感じる。噂通りのエロ規制の少なさではあったが、完全に野放しというわけでもなさそうだ。
とはいえ、まだ生成AIは物理現象を厳密にシミュレーションできていないようなので、そこの隙を突いて生成することはできるのかもな、という事だけ書いておく。
Grok ImagineのUI/UXの良さ
ちなみに、Grok ImagineはUI/UXの面でも他のサービスより優れていると思う。うまいことそれを伝える画面収録スキルが無かったので言葉で説明するが、一度与えたプロンプトをもとに生成された画像・動画から少しずらしたバリエーションを、一連の流れでスクロールして確認できるようになっている。これは他のサービスでは見られない特徴で、なかなかいいUXだなと感じた。NSFW関係なく、一度そのUI/UXは試した方がいいと思う。特に画像・動画生成が絡むアプリを作る人は。
Sora 2はガードレールがしっかりしている(?)
Sora 2で直球のNSFWな動画を生成しようとしてもうまく生成できなかった。著作権系のガードレールの甘さで批判されたこともあってか、このあたりのガードレールはそれなりにしっかりしていそうだ。
少なくとも作品タイトル直球そのものがプロンプトにあると結構な高確率でガードされる。
でも、なぜか「後藤ひとり」とかでやるとそのものが生成できたりして、穴はありそう。
どうやってるのか分からないが、『ぼっち・ざ・ろっく!』の面々と『僕らのヒーローアカデミア』の面々を、キャラクター機能とか使わずにむちゃくちゃ生成している人がいて、よく分からないけれどbypassできる手法を使ってるのかなとか思ったりしている。
あるいは何かガードレールが無茶苦茶甘いか、そんなところだろうか。
画像生成のクオリティはNano Banana Pro、ただし著作権絡みには穴がある
画像生成の品質という意味では、Nano Banana Proが一段抜けている。プロンプトへの追従度などが高く、クオリティの高さを感じる。
しかし著作権違反の画像生成を取り締まる規制という意味では明らかにダメなところがあり、何の工夫もなく指定したキャラクターそのものを生成できてしまう穴が大きい。というかこれ、怒られないのだろうか。動画か画像かという違いはあれど、Sora 2はあれだけ怒られたのに。
具体例を示すとこんな感じだ。
Geminiに「涼宮ハルヒを画像で生成して」というプロンプトで生成させてできた画像
何の工夫も無いプロンプトでもこうやって既存作品のキャラクターにしか見えない画像がぽんと出てしまう。
Sora 2と違って動画でも無いし、SNS機能もないからなのか、ここら辺の問題が公に広く指摘されてる光景は少なくとも私は見たことが無い。
別に反AIでもなんでもないが、これはこれでいいのか?これ?本当に?と思ったりしている。
まあ、偉い人が何かしらやるんだろう。多分。
一方で、同じGoogleが出している動画生成のVeoの方だとこういった甘さはあまりなく、指定したキャラクターそのものを使った動画は生成できないようになっている印象だ。生成されたキャラクターにはプロンプトで指定した特徴があるものの、そこから少しずらしたものになる。
この「少しずらした」動画を生成するのはGrok Imagineでも同様だ。NSFWな動画・画像は生成が楽な代わりに、意外と著作権違反には敏感なのがGrok Imagineであるといった印象を受けた。
人間の業を感じる
こうやって自分で規制線を探ろうとしていると、他の人が同様に規制をくぐってエロを生成しようとしている痕跡を感じられて、何というか人間の業を感じた。以下はその実例である。
- スカートをはいたキャラクターにY字バランスさせたり、蹴上げさせたりする。その結果は推して知るべし。
- ミル貝と思しきものを手に持たせる。ミル貝の見た目というのはアレである。
- 医療者向けの入門教科書に載ってそうな人間の内臓図を女性の上半身に貼り付けて、授業で解説するような形式の動画を生成する。その後、その動画をリミックスして内臓図ではなく普通の服に替える。解説時にポインタや指を使って指し示しているので、普通の服に替えた時点で完全に犯罪者の絵面になる。
もっとたくさんあったような気がするけれど、すぐに引っ張り出せなくなってしまった。その方が幸せなのかもしれない。
この規制はよく分からなかったのでAIに質問して、なるほどなぁと思った。そんな事例
規制線を探る一環として以下のプロンプトで動画生成をSora 2でやろうとしたら、ガードレールに引っかかった。
2000年代の魔法少女ギャグアニメ風オープニングシーケンスを生成。高解像度アニメーションスタイル、鮮やかな色彩、アップビートでキャッチーなBGMに同期したダイナミックなカメラワーク。主人公は可愛らしい金髪ショートヘアのプリンセス少女、大きなリボン付きカチューシャを着け、メルヘン調の特殊制服を纏う。魔法の王国から光の渦巻くポータルを通って地球の高校に降り立ち、胸元の輝くステッキをくるくる回しながら「リリカル・トカレフ・キルゼムオール」と呪文を唱え、爆発的な魔法エフェクトを放つ。ふわふわのマスコット風小動物が常に付き従い、コミカルに飛び跳ねる。
中盤のアクションシーンでは、少女がスケバン風の不良たちや巨大モンスターに挑み、魔法封じられた状態で肉体言語(関節技)を繰り出す:相手の腕を極め、足を絡め取り、首を締め上げるサブミッションの連続。血しぶきや骨のきしむ音響エフェクトを視覚化し、少女の表情は可愛らしく笑顔のまま残酷に変貌、誇張されたスローモーションで痛みを強調。背景は学校の校舎が崩壊し、巨大生物が暴走するカオス。
サビ部分のクライマックス:少女がステッキを高く掲げ、覇王の道を進むようなポーズでジャンプ。背景に日本の象徴的なランドマークが次々と炎上する劇的演出――金閣寺の黄金の屋根が赤く燃え上がり、国会議事堂のドームが黒煙を上げて崩れ、法隆寺の古い木造建築が火の海に沈み、六本木ヒルズの近代的高層ビルが爆炎に包まれる。皇居の森も遠景で炎に照らされ、全体をユーモラスで毒のあるギャグ調に:少女は無邪気に踊りながら破壊を招く。過激なコントラストで視聴者を驚かせる、伝説級のインパクト。全体90秒、フレームレート24fps、明るいピンク・ゴールド・赤の配色でポップに。
アニメに少し詳しい人がこのプロンプトを見れば何の動画を生成しようとしているかすぐに分かると思う。『大魔法峠』のOPである。
何か調べたらOP動画が公式でアップロードされているっぽいので下に引用する。公式で見られるようになっているとは時代だなと思った。
www.youtube.com
手抜き中の手抜きで、このプロンプトはGrokに作ってもらった。規制に引っかかりそうなやつはGrokに頼むことにしている。六本木ヒルズとかこの時代には無かったと思うが、プロンプトをいちいちチェックしてなかったのでこのまま渡した。
当然のことながら生成はされず、ガードレールに引っかかったのだが、私はてっきり「著作権違反」とか「暴力要素多め」とか「実際にあるもの破壊するな」とかそんな系の規制で動画生成がブロックされたのかと思ったら以下の文言があって、「え?」と思ったのだった。
このコンテンツは、ヌード、性的関心、欲情的コンテンツに関する当社の安全基準に違反している可能性があります
まさかこれ系でブロックされているとは思わなかった。
私のようにダメなほどに日本の二次元コンテンツに浸っている人間だと異常性が分からないのかもしれないけれど、「いや、これそこまで性的なのか?これが性的だったらもっとアウトなやつプロンプト投げつけられてません?」と思って何回か見直した。
結局ポイントがどこにあるのか分からなかったので、Grokに「どこら辺がアウトなの?」と聞いてみて返ってきた答えに「おーん、そうなのかー」と割と目から鱗というか、意外なところで引っかかってそうだということが分かった。
Grokから具体的に指摘された、私が意外に思った部分は取りあえず書くのを止めておく。
これをソラで指摘できる人がいるのかな、という疑問があるからだ。
といっても、この生成AI時代、同じように質問してしまえばあっさりと分かってしまうんだろうなと思いつつ、適当に文を締めたい。
規制って大変なんだな。