プログラマ行進曲第二章

主にソフトウェア関連の技術をネタにした記事を執筆するためのブログ

元々技術書は電子書籍派だったけど最近は紙の本も買っている

はてなブログの購読リストを眺めていたら、id:magnoliakさんのとある記事が目にとまりました。

blog.magnolia.tech

ここで私の目にとまったのは以下の箇所。

  • 一度に読む本を限定する

机の上に無印良品の仕切りスタンドを置いてあって、ここに収まる本以外は同時に読まないようにしている 読み終わったら、本棚の本と入れ替え

これは自分にはなかった発想でなるほどなあと思いました。

似たこととして、机の上に平積みしていた紙の本を立てるようにして一冊ずつ読みやすくするためにブックエンドを購入して整理した、ということをしてはいましたが、magnoliakさんほど意図的にはやってなかったですね。

その時に購入したブックエンドです。コクヨさんのこのブックエンド、結構重みがありしっかりしているので、本が倒れず重宝しました。

せっかくなので、自分の現時点の状態の記録保存のため、最近は技術書を買う際に電子書籍ではなくて紙の本を選ぶことが多くなっているということについて書こうと思います。

単純に目が疲れやすくなったので紙の本を選ぶ

見出しの通りですが、年を取ったせいなのか、はたまた元々近視で目が悪いからなのか、最近は昔と比べて特に目が疲れやすくなり、iPadやモニターで電子書籍を見ているとすぐに肩まで含めて目が疲れてしまい、疲弊することが多くなりました。

個人的な感覚ではありますが、液晶モニターよりも紙の本の方が目への負担が小さく、読んでいて疲れにくいと感じるので、サッと読み通しやすそうな技術書や分量が多い技術書は敢えて紙の本を選んだりしています。

たとえば『詳解システム・パフォーマンス第2版』だったり『GitLabに学ぶ世界最先端のリモート組織のつくりかた』などがそうです。

全部が全部紙の本に切り替えているわけではなく、目への負担と持ち運びするかどうかなど、実際に読み通す負担が小さくなりそうな点を考慮して電子書籍で買うか、紙の本で買うかを決めています。

なので、お金がかかりはしますが、同じ書籍を紙と電子両方で買うこともたまにではありますが、出てきました。

ラムダノートさんみたく、紙と電子書籍がセットでお得に買えるところならそれを選ぶんですけどね。中々現実は難しい。

2024年の抱負

2024年になって既に2週間が過ぎてしまって書くのに最適なタイミングを逸してしまった感がありますが、今年の抱負を考えてみようと思います。

今まで書いてきた抱負

意外と書いているものですね。書いた本人は何を書いたかほぼ忘れてますが。

2024年の抱負

IT系技能関連の目標

競技プログラミング系のコンテストに一度出場する

実は最近、競技プログラミングコンテストの過去問を少しずつ解いていく、なんてことをしています。

諸々思うところがあり、自分の実力アップのために最近ちょこちょこC++を学びつつ過去問を解いています。

過去問と言っても、atcoderのABCコンテストのA, Bを少しずつ解いているという感じなので、他の人に比べたらまだまだひよっこレベルのところでゼーハー言っているところです。

以下書籍を使って勉強しているのですが、自分にはちょうどいいレベル感の問題をリストアップしてくれているので助かっています。

ITはあまり関係ない目標

1年で3冊は本を読み、感想ブログを書く

パッと思いつかなかったので、前年の抱負からハードルを下げ、1年間に3冊本を読んで、それの感想をブログ記事にするというのを目標にしてみます。

…さて、ちゃんとできることやら…

達成度は計測しないが、やっていきたいこと

英語・中国語・ウクライナ語・スペイン語・アラビア語の学習を続けていく

実は去年からこれだけの言語の学習を続けています。

学ぶリソースは主に以下3つのリソースです。

なんだかんだで続けることができているので、このまま続けていこうと思います。

ウクライナ語が他の言語に比べて身についていないなー、と感じているので、何かしらテコ入れしたいところですね。

2023年の抱負

明けましておめでとうございます。

何か色々なことがあって空いてしまいましたが、今年は抱負を書こうと思います。

今まで書いてきた抱負

2020年に書いたっきりでその後放置してたんですね...まあ、時勢を考えたらむべなるかな、という気がしないでもありません。

それはまた別途書こうかなと言う気に今はなっています。

2023年の抱負

IT系技能関連の目標

2ヶ月に一度は技術系のネタでブログを更新する

書いたとおりですね。

仕事でAWSやKubernetesやAnsible(AWX含む)と色々と戯れていてエコシステム含めて知見が溜まっているのにそれをアウトプットとして残しておくのをサボっていて、あまりよろしくないよなあと思っていたので、あまり無理をせず、かといって少なすぎない程度の頻度でブログを残していこうかなという気分になっております。

ネタ自体はあっても外に出していかないと第三者に説明できないですしね。

直近パッと思いつくネタとしては以下の様なものがありますが、まあもっと手頃なネタにした方がいいんだろうなあ。

  • EKSの実運用ネタ
  • External Secrets Operator導入するのにすごい手間取った話
  • AWXを実運用してみて気づいたこと

ITはあまり関係ない目標

1年で4冊は本を読み、感想ブログを書く

2020年の記事でも同じ目標を立てていましたが、2020年はご存じの通り全世界的にドタバタがあって、目標を最終的に達成したのかどうか分からなくなっていたので、これはリベンジということで一つ。

読書習慣が崩壊した今だと1年で4冊も結構キツい気がしますが、目標は目標ということで。

達成度は計測しないが、やっていきたいこと

英語・中国語・アラビア語の学習を継続していく

主にduolingoでやっていきますが、アラビア語は東京外国語大学オープンアカデミーの講座で学んだことを復習したり、新しい講座を取ったりして定着できるといいかなと思ってますね。

そういえば東京外国語大学オープンアカデミーのことについてもブログでまとめようかなと思って幾星霜...

おまけ その1

特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと

と書いておくと新春お題キャンペーンに応募できるそうなので、ここに書いておきます。

おまけ その2

例年通り、初日の出を見に行ったので記念に写真撮ってきました。綺麗でよかったですね。

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今年は例年よりも初日の出を見に来ている人が多かったような気がしました。2倍はいたような気がしますね。

SF小説『三体 Ⅱ 黒暗森林 上』を読み終えました

表題の通りで、以前ブログ記事にした SF 小説『三体』の日本語版の続きが出たので読みました。

『三体』を読んだときの感想は以下の記事に書いています。

takuan-osho.hatenablog.com

今回はその続きを読んだとは言っても、『三体 Ⅱ』の日本語版は上下巻あり、私が読み終えたのは上巻の方だけで、まだ下巻の方は読み始めたばかりです。

三体Ⅱ 黒暗森林(上)

三体Ⅱ 黒暗森林(上)

  • 作者:劉 慈欣
  • 発売日: 2020/06/18
  • メディア: Kindle版

周りでは読み終えた人もおり、ネタバレを踏む前にさっさと読み終えたいと思いつつ、昨今の新型コロナウイルス事情でリモートワークを続けており、電車通勤中に本を読むということが出来なくなった関係で、以前よりも読むのが遅くなっていて、中々難しいところです。

やはり面白さはそのまま維持していて、読んでいて楽しいのは相変わらずですね。

ネットでちょろちょろ見かけるちょっとした感想を見る限り、下巻の展開はスケールが大分大きくなって面白いらしいので、早く読み終えて本格的な書評を書きたいと思ってます。

三体Ⅱ 黒暗森林(下)

三体Ⅱ 黒暗森林(下)

  • 作者:劉 慈欣
  • 発売日: 2020/06/18
  • メディア: Kindle版

うーむ、早く読み終えたい!

『エンタングル:ガール』を読み終えました

最近本を読めているので、この調子で書評記事を書いていきます。

今回扱うのは『エンタングル:ガール』です。

エンタングル:ガール (創元日本SF叢書)

エンタングル:ガール (創元日本SF叢書)

『エンタングル:ガール』は2006年に放送されたアニメ『ゼーガペイン』のスピンオフ小説で、舞浜南高校に通う映画監督志望の高校一年生、カミナギ・リョーコが主人公の青春小説です。

原作であるアニメ『ゼーガペイン』はロボットやSF要素が強いながらも切ない感情を呼び起こすストーリーを持ち、未だにコアなファン人気を誇る作品ですが、この『エンタングル:ガール』はアニメ『ゼーガペイン』が持っていた青春群像劇の要素を強調して押し出した作品となっています。

『エンタングル:ガール』の大まかなストーリーは、映画コンテストに出す映画を撮るため、主人公のカミナギ・リョーコが監督となり、舞浜南高校に伝わる七不思議を軸にした映画を舞浜南高校映研のメンバー+出演者で作るというもので、その中で徐々に明らかになる人間関係や世界の謎に触れるという流れになってます。

読んでみての感想

最近小説を読まなくなっている身としては、久し振りの真っ当な青春小説だったので、読後感は爽やかな気持ちになってよかったですね。

私が熱狂的な『ゼーガペイン』ファンということもあり、大分評価が甘い可能性はあるのですが、SF要素にあたる話や『ゼーガペイン』の要素を前提にした話は最後の方にしかないので、アニメ『ゼーガペイン』を知らない人でも読める作品になっているのでは?と思います。

個人的によかったポイントは、非常に読みやすい日本語だったという点です。

『三体』を読んだときの記事にも書いたのですが、小説に限らず、本を読んでいるときに読みにくい日本語で書かれていると、相当の本好きでも無い限り、限られた時間を使って読んでいるので、読み通すのに障害になってしまうので、この読みやすさはよかったです。

この読みやすさは著者の高島雄哉氏の持ち味なのかどうなのか、私は分からないですが、これだけ読みやすいならば氏の他の著作(『ランドスケープと夏の定理』など)を読んでみようかなという気になりました。

余談

この『エンタングル:ガール』の出版を記念したトークショー&サイン会が8/31に開かれたのですが、当初予定が無いから行こうかなとTwitterで呟いていたら、ありがたいことに著者からアドバイスをもらいました。

ただ、ここで残念だったのが、確認不足で8/31には用事があってそちらを優先したかったので、このトークショー&サイン会には行けず、上記ツイートの返信もしないまま今日まで来てしまいました。

放置したままなのもどうかと思いつつ、だからといって返信をするには随分日が経ってしまったので、返信の代わりに読書感想の記事をこうやって書いたわけです。

少しでも著者の手元に何か届けば幸いです。

話題になっているSF小説『三体』を読み終えました

表題の通りで、中国のSF小説『三体』を読み終えました。

評判に違わぬ面白さで、「面白い小説を読みたい。でも自分にとって面白い小説見つけるのは難しい」と思っていた私にとっては、評判に釣られて読んでみてよかったと思います。

そもそも『三体』とは何か?

『三体』とは中国で爆発的にヒットし、海外でも人気となったSF小説です。

三体

三体

私がダラダラと書くより、版元の早川書房さんが書いている以下の記事を読んだ方が分かりやすいですね。というか私も購入前に以下の記事を読んで購入するかどうかの参考にしました。

www.hayakawabooks.com

『三体』を読み始めたきっかけ

会社のSlackのチャンネルに読書好きな人向けのチャンネルがあり、そこで話題になっていたというのが一番のきっかけでした。ツイートした時期を見ると7/10には購入して読み始めたようですね。覚えてないですが。

上記のSlackチャンネルはあまり活発というわけではないのですが、普段から本を読んでいる人が面白かった本を書き込んだりするので、最近情報収集する手間をかけてない私としては積ん読本の候補選びの参考にしています。

今回の『三体』の場合、1人だけでなく、複数人が読み始めて話題にしていたので、その流れに乗ろうと私もAmazonのKindle版購入ボタンをポチッとして読み始めました。

あと、多分に早川書房さんとか書籍関係者、読者の人がこぞって『三体』に関する投稿をネットに投げ込んでいて話題になっているのを見かけたのもきっかけの一つです。

私のようにネットでの話題に影響された人も多かったためか、発売してから一ヶ月も経たずに10万部を突破していたようです。現時点だとさらにどれくらい売れているのか調べていませんが、SFという枠を超えて日本の市場でベストセラーの仲間入りしているのは間違いないでしょう。

www.hayakawabooks.com

『三体』を読んでの感想

私が『三体』を読み終わったのはつい先日なのですが、その時の感想ツイートがこちらです。

読み始めたのが7/10で、途中時間をかけられなくて読み終えたのが9/4と、読了まで2ヶ月近くかかっていることになりますが、最近の私の小説を読み進めるスピードと勢いを考慮すると、これはかなり速いスピードで読み終えていて、それだけこの『三体』という本が面白かったんだなと改めて思いました。

普段練習もしていないので『三体』の面白さを紹介するにはどうしたらいいかよく分からないですが、もしここまでの文章を読んでみてまだ『三体』を読んでない & 梗概レベルの展開を知っても問題ないという人は、『三体』の翻訳に関わった大森望氏のあとがきを読んでみると、『三体』の面白さとその話題性・立ち位置などが見て取れるので、以下の記事に目を通してみるといいと思います。

www.hayakawabooks.com

上記引用したあとがきで大森望氏が記されているように、日本語版『三体』は翻訳に非常に力が入っていて、どれくらい入っているかというと、「原文が中国語で書かれて翻訳されたとは思えない。最初から日本語で書いてある小説みたい」という感想「しか」出てこないくらい自然な日本語訳になっていて、読みやすさが翻訳物なのに段違いにいいというのが個人的に一番好印象なポイントでした。

学生時代英米文学専攻の学科にいて、英語限定でしたが原文と翻訳をそれなりに嗜んできた経験からすると、だいたい翻訳された作品は文体が自然な日本語であってもどことなく「翻訳しました」という匂いが抜け切れてない箇所が発生し、そこが読書の際に引っかかるということが多かったのですが、この『三体』の場合はそれが全くないのが驚きでした。

これには『三体』がSF小説で、たとえ舞台が中国だったとしても内容が越境的になっていたということと、上記引用した大森望氏のあとがきで触れられているように、大森望氏が「翻訳原稿をもとにして、現代SFらしくリライトするというフィニッシュ・ワーク」するという工程があったことの産物なのだと思います。

個人的な推測を語ると、この翻訳物とは思えない読みやすさが『三体』の爆発的なヒットの下支えになっていたのだと思います。

相当の本好きでも無い限り、普段の生活の忙しさに巻き込まれると、いくら読んでいる本が面白くてもちょっとした障害に引っかかるだけで読み通すのが不可能になると私は思っていて、翻訳物特有の「ここ、翻訳した箇所です」といった読みにくさはそういった障害になって読書を妨げることが私の場合多かったので、その読みにくさがないことは『三体』を最後まで読み通す助力となり、その結果ネットに感想を書きやすくなるといった流れが生まれたのかな?なんて思ったりしました。

とまあ、ここまで読みやすさについて書いてしまいましたが、中身は普通に面白く、私みたいなにわかSF好きな人間でも楽しめる間口の広さはありつつ、(おそらく)本格的なSF(なのだろうと思える)描写がふんだんに話を彩っており、早く続きが読みたくなる。『三体』とはそういう作品でした。

今回翻訳された『三体』は3部作のうちの1部のようで、原語である中国語と翻訳である英語版では既に3部まで出版されているとのこと。日本語訳は第2部が2020年に発売予定とあとがきで書かれていたので、今から楽しみ…というか待ちきれなくて中国語版か英語版で先に読み始めようかなと思うくらいです。

『三体』、オススメです。

『ホモ・デウス』上巻を読み終えました

前回の書評記事から大分期間が経ってしまいましたが、読書自体は細々と続けているので、久し振りに書評記事でも書きたいと思います。技術ネタで書ける記事はたくさんあっても正確に書こうとすると労力が必要で疲れてしまうので。

今回扱う書籍はこちらです。

ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来

ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来

前回の記事で紹介した『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』と同じく、こちらも話題の書籍なので、普段読書を嗜まれている方はもう既に読んだ人も多いかと思います。

私はこの著者、ユヴァル・ノア・ハラリ氏の前作である『サピエンス全史』は読もうと思っていながら読むタイミングを失っていたのですが、今作は良いタイミングだと思って読み始めることが出来ました。あと、「『サピエンス全史』は人間発祥の時代から今までを語った書籍、『ホモ・デウス』は今の時代からこれから先のことを語った書籍」という話を聞いていたので、「どうせ読む時間もそんなに捻出できないのなら、過去のことを学ぶよりもこれから先の話を知る方を優先してみるか」と思い、『ホモ・デウス』を読み始めました。

読んでみての感想

内容が大分骨太なので読み進めるのに苦労しましたが、ビジネス書ではない教養的な書籍でこんなにワクワクする書籍はここ数年無かったので、面白く読めましたし、下巻も楽しく読んでます。

私の理解する限り、『ホモ・デウス』上巻に書かれていることの骨子を箇条書きにすると以下のようになります。

  • 人類は有史以来、3つの問題に悩まされてきた。その3つとは飢饉と疫病と戦争である。
  • 人類は有史以来、この3つの問題を解決することが出来ていなかったが、現在に到達し、ようやくこの3つの問題を克服しつつある。
  • 人類の歴史において、飢饉と疫病と戦争が取り組むべき問題のリスト上位にいたが、これらを克服しつつあるということになると、次は何に取り組めばいいのか?

まず最初にこの切り口から入っていく書籍なのですが、筆致の巧みさなのか、それとも論理的な筋書きのなせる技なのか、とにかく筆者が主張する流れが理解しやすいように書かれていて、著者のユヴァル・ノア・ハラリ氏はすごい頭のいい人物なんだなと思いながら読んでました。

極論してしまえば『ホモ・デウス』は著者のユヴァル・ノア・ハラリ氏が考える未来予測にしか過ぎないのですが、彼が出す主張をサポートするデータなり歴史を踏まえて提出される主張を見ると、「この未来予測は本当にそうなりそうな予測だ」という強い予感を感じさせるものが多く、ついつい納得してしまいます。

上記の切り口から語られるにつれ、「老化と死を克服した人類は、次に神性を求めるようになり、自身をホモ・サピエンスからホモ・デウスに変えることを目指すだろう」といった、一見すると突飛に見える内容も思わず納得させられてしまうくらいに説得的ですし、個人的には刺激的な内容が溢れていて読んでいて面白いです。

下巻も早いところ読了して、記事にしたいと思ってます。